使い勝手の良いサイズ感と広大な車内空間が高く評価されているホンダ・フリードには、フリード+と呼ばれる派生モデルがラインナップされています。フリード+は2016年から販売されているモデルで、2016年以前はフリードスパイクとして販売されていました。
今回はフリード+とフリードスパイクの違いを紹介。購入するならどっちがおすすめなのか、一緒にチェックしていきましょう。
フリード+はミニバンなのに5人乗り!
引用元:フリード公式ページ
フリード+はホンダが2016年から製造・販売を手掛けているコンパクトミニバンです。コンパクトカーとさほど変わらないボディサイズが好評を博している、フリードの派生モデルとして登場しました。
フリードはボディサイズからは想像できない広い車内空間の中に3列シートを採用し、最大7名の乗車定員を実現しています。ですが、派生モデルのフリード+は3列目シートを撤廃しているので乗車定員は5名です。
その代わりに、フリード+は広大なラゲッジスペースを実現しています。家族人数が多い人や他人を乗せる機会が多い人はフリード、荷物をたくさん積載することが多い人はフリード+を選ぶといいでしょう。
フリードスパイクってどんな車?
引用元:フリードスパイク公式ページ
フリードスパイクはホンダが2010年から2016年まで製造・販売を行っていたコンパクトミニバンです。名称からわかる通り、フリードの派生モデルとして登場しました。
ただし、フリードスパイクは初代フリードの派生モデルです。2代目フリードがベースのフリード+とはまったくの別物なのでご注意ください。
まったくの別物とはいっても、フリードスパイクもフリード最大の魅力である3列目シートを撤廃して、広大なラゲッジスペースを実現していました。フリードスパイクとフリード+はベースのモデルや名称こそ異なっていますが、コンセプト自体はほぼ共通しています。
つまり、フリード+はフリードスパイクの実質的な後継モデルなのです。
フリード+とフリードスパイクの違いを解説
フリード+とフリードスパイクを簡単に紹介したので、続いてフリード+とフリードスパイクの違いを解説したいと思います。外観や内装はもちろんですが、そのほかにもたくさんのところに違いがあります。
外観<エクステリア>
引用元:フリード公式ページ
まずはフリード+の外観からチェックしてみましょう。フリード+の外観はベースのフリードと共通のデザインを採用しています。
昨今のトレンドをしっかりと取り入れた洗練されたデザイン。それがフリード+の魅力です。ホンダの共通デザインである「ソリッドウイングフェイス」を導入しているため、ヘッドライトとフロントグリルが連続していることがわかります。
コンパクトミニバンであるにもかかわらず、シャープな印象を受けますね。最近は独自性の強い車が多いので、個性に関しては少々弱いですが、フリード+の外観は純粋にカッコいいといえる優れたデザインだと感じます。
引用元:フリードスパイク公式ページ
次にフリードスパイクの外観をチェックします。フリードスパイクはベースのフリードとは異なるフロントマスクや意匠を採用していますが、基本的にはほぼ同じです。
9年前に登場した車ということもあって、目新しさはありません。しかし、個人的には現在でも十分に通用する外観だと思っています。さすがにフリード+の方が洗練されたデザインではあるものの、ヘッドライトとフロントグリルが連続しているところなど、フリード+に受け継がれている部分もしっかりとありますね。
スタイリッシュなフリード+に対し、フリードスパイクは精悍な印象を受けます。好みは人それぞれですが、やはり年式が新しい分カッコよさを感じるのはフリード+の方ですね。
ですが、フリードスパイクの外観デザインも負けてはいません。専用部品によってベースモデルと差別化されている点は、フリードスパイクならではの魅力です。
内装<インテリア>
続いて、内装の違いを紹介します。まずはフリード+の内装からチェックしていきましょう。インストルメントパネルを中心に解説していきます。
引用元:フリード公式ページ
フリード+の内装はフリードとの共通デザインです。インパネ中央にカーナビ、その下にエアコンスイッチパネルとシフトノブが配置されています。木目調パネルの採用(一部グレードは樹脂製)によって、目で見て楽しむことができる内装に仕上がっているのは好印象です。
助手席前にはドリンクホルダーとオープントレイが配置。非常に使い勝手の良い内装であることがわかります。メーターパネルはダッシュボード上に配置、視認性を重視した設計です。
引用元:フリードスパイク公式ページ
次にフリードスパイクの内装をチェック。フリードスパイクの内装はベースモデルのフリードと共通しています。全体的なインパネレイアウトはフリード+にも受け継がれていることがわかりますね。
インパネ中央にカーナビ、その下にエアコンスイッチパネルとシフトノブを配置。ダッシュボード上にメーターパネルがあるところもまったく同じです。細かい意匠はさすがにフリード+の方が新しさを感じますが、独自性はフリードスパイクの方が強いように感じます。
ただし、フリード+は助手席前にオープントレイが配置されていましたが、フリードスパイクのオープントレイはカーナビの真下です。オープントレイの使い勝手に関しては、深さがあって置きやすいフリード+に軍配が上がります。
その代わりといっては何ですが、フリードスパイクは助手席前エリアをテーブルのように使用することができそうです。また、センタークラスターパネル下部に配置された大型ダストボックスなど、フリードスパイクにしかない魅力もあります。
内装のデザインに関しても人それぞれ好みがあるので、一概にどちらが優れているとはいえませんが、個人的にはやはり新しさを感じるフリード+の方が好みです。質感に関してもフリード+の方が大きく上回っています。
しかし、遊び心を表現しながらも実用性をしっかりと備えたフリードスパイクの内装も魅力的だと思いました。
ラゲッジスペース
最後にフリード+とフリードスパイクのラゲッジスペースをチェックしましょう。フリード+にとってもフリードスパイクにとっても、ラゲッジスペースは最大の目玉といっても過言ではありません。
引用元:フリード公式ページ
まずはフリード+のラゲッジスペースからご覧ください。後部座席の人がゆっくりとくつろぐことのできる足元スペースを確保しながらも、十分なラゲッジスペースを実現しています。ユーティリティボードがラゲッジスペースを分割しているおかげで、上段と下段に荷物を積載することが可能です。
背の高い荷物を載せたい場合は、ユーティリティボードを取り外すだけで簡単に積載することができます。さらに後部座席を倒せば、フルフラットかつ広大なラゲッジスペースを実現可能です。
フリード+には以下のシートアレンジが用意されています。
- ノーマルモード
- ハーフラゲッジモード
- ビッグラゲッジモード
- ロングラゲッジモード
- おやすみモード
どんな荷物でも積載することができるうえに、成人2名であれば車中泊を楽しむこともできるようになっているのです。
続いて、フリードスパイクのラゲッジスペースをご覧ください。
引用元:フリードスパイク公式ページ
フリードスパイクもフリード+と同様に、後部座席の足元スペースをしっかりと確保しながら広大なラゲッジスペースを実現。ただし、フリード+のようにユーティリティボードによる分割機能はありません。
その代わりに反転フロアボードという装備が採用されていて、ラゲッジフロアの高さを調節できるようです。フリードスパイクも後部座席を倒せば、さらに広いフルフラット空間を作り出すことができます。
また、ラゲッジスペースサイドにはちょっとした収納スペースが用意されています。これはフリード+にはない装備で、フリードスパイクの特権です。
フリードスパイクには以下のシートアレンジが採用されています。
- ノーマルモード
- フルトールモード
- 右側フラットモード
- 左側フラットモード
- 右側スロープモード
- 左側スロープモード
- ロングスロープモード
- フルフラットモード
- フルスロープモード
- ロングスロープ+スロープモード
- ロング+フルフラットモード
多彩なシートアレンジによって、どんな荷物でも積載することができそうです。シートアレンジのバリエーションに関しては、フリード+よりも断然多いことがわかります。
ラゲッジスペースに関しては、フリード+よりもフリードスパイクの方が明確に優れているといえる部分が多いように感じました。フリード+も決して悪くはありませんが、フリードスパイクは多様なニーズに応えることができるバリエーションが用意されています。
ファミリーカーならフリード+、趣味車ならフリードスパイク!
フリード+とフリードスパイクの違いについてお伝えしました。どちらも同じようで、まったく異なる魅力を持っていることが伝わったと思います。
やはり年式や設計が新しい分、基本的にはフリード+の方が優れています。ですが、フリード+とフリードスパイク最大の魅力であるラゲッジスペースに関しては、フリードスパイクの方が融通が利いて便利です。
フリードスパイクは生産終了しているので、購入するなら中古車という選択肢しかありません。その点、フリード+なら新車も中古車も選択肢があります。
ファミリーカーとしての活用をメインに考えているのであれば、間違いなくフリード+を選ぶべきです。フリード+は外観や内装が新しく、安全装備や快適装備も充実しています。
ですが、アウトドアやマリンスポーツ、釣り、車中泊など趣味を満喫するための車なら、フリードスパイクを購入すべきです。リーズナブルな価格で入手できるうえに、汚れるような使い方をしても中古車なので痛くもかゆくもありません。
どのような用途で車を使用するか、しっかりと考えてみてくださいね。
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